不器用な男たちがつくるYukiyanagiの朝食

Yukiyanagiの朝食はいつからか男性が担当になった。明確な理由はわからない。
いつも料理をしない男性が不器用ながらも一生懸命朝食をつくる。
このときばかりは、唯一と言っていいほど、ガチ本気の顔になる。
柄にもなくやや緊張していたりする。

初日はこうちゃんが真心込めて焼いたホットケーキ。隠し味は「愛」。
ココナッツオイルをつかったり、炭酸水やヨーグルトを混ぜたり、ホットケーキをおいしく焼くために日々研究している。意外と繊細。

2日目はカーマがフレンチトーストを焼くことになっている。
これもなんとなく決めた。
カーマの父がパン屋さんで釜谷家秘伝の味らしい。

不器用すぎる男性たちは自分たちの好きなものだけを料理する。
最後のバランスを取るのはいつもマルちゃん。
ホットケーキやフレンチトーストに季節のサラダや果物を添えてくれる。


Yukiyanagiの朝食でなくてはならない存在なのが、幸四郎さんのコーヒー。
隣の焙煎所で焙煎したてのコーヒー豆を幸四郎さん自ら淹れる。贅沢の極み。
幸四郎さんのコーヒーは、コーヒーが飲めない人でも飲めるやさしい味。
薄めでおいしいと感じるコーヒーは、なかなか出会えない。

幸四郎さんのコーヒーが運ばれると、自然と会話もはずむ。
Yukiyanagiスタッフも一緒に朝食を食べる。
時にはお客様よりスタッフが多い不思議なバランスになることもある。
大して意味のない何気ない会話が永遠と続く。
でもそんな翌日忘れてしまうような会話にこそ洞爺湖の豊かさを感じる。
今日も幸せだ、と心の底から思える。

朝食に1時間以上かけ、笑って和んで、洞爺観光の1日が始まる。
Yukiyanagiの滞在中は朝はゆっくりと、豊かな時間の中で、日本一幸せな朝食を楽しんで欲しい。

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